2019/12/27 看護師の転職
ブランクがある看護師の安心復帰☆職場選びのポイント
ブランクが長い看護師は職場復帰を決めるにも、さまざまな不安がありますよね。
経験はあるものの暫く現場にいないため、技術面でも気に掛りますし、長いブランクがあった看護師の経験談では、復帰後にカルテがパソコンに変わっていて、パソコン教室に通った…、などの声もありました。
せっかくブランクがあるなか、看護師として復帰するのですから、できるだけ安心できる環境でスムーズにスタートしたいですよね。
そこで今日は、ストレスの少ない復帰と、職場選びのポイントを、お伝えします。
ブランクがある看護師の安心復帰☆
職場選びのポイント
どのような形態で働くか
長いブランクがあると言うことは、現役時代と今とでは、暮らしは大きく変化しているのではないでしょうか。
看護師の離職で最も多い理由が、結婚や出産です。
そのために現役時代は独身で夜勤や残業をしても、迷惑が掛かる家族がいなかったものの、今は子育てや家事など、家庭への気遣いが必要になるかもしれません。
そう考えれば、突然正社員として働く選択肢は、もともと不安を感じている看護師にとっては、よりストレスになるのではないでしょうか。
【 ブランクからの看護師の復帰☆雇用形態 】
① 正社員(常勤) …
正社員のメリットは給与が高く安定している点です。ただしその分責任は重く、勤務時間にも融通は利きにくく、夜勤や残業、ハードワークになる可能性も否めません。
② 非常勤 …
非常勤ですので時間給などが多く、賞与などは見込めませんが、勤務時間に融通が利くために、家庭との両立がしやすいです。
③ 派遣 …
・ 派遣看護師は非常勤と同じく時間給のケースが多いですが、所属先は派遣会社になりますので、派遣会社によっては賞与も期待できます。
・ 非常勤と違い、派遣会社が病院(施設)と契約を結んでいるために、短期間契約が多いです。更新されない場合もありますので、そうなると同じ職場での長期間に渡る就業が、正社員や非常勤社員よりも難しくなりやすい傾向にあります。
派遣看護師の場合、常勤を希望すれば長時間働くこともできる一方、非常勤のような働き方も多いです。
今では看護師転職サイトを運営している、看護師専門の転職エージェントが数多くあります。
このなかには、看護師派遣や単発の仕事を得意とするエージェントがありますので、派遣を希望する方には便利です。
看護師転職サイトの求人情報をいくつか見てみると、その転職エージェントの得手・不得手が自然と見えてきますので、チェックしてみてください。
忙しすぎない職場選び
ブランクがある看護師の復帰には、働く形態も重要ですが、「職場」選びもポイントです。
長いブランクがある看護師が、復帰後にいきなり緊急対応が続くような職場で働いたり、朝から晩まで忙しい職場に飛び込み、医療器具やカルテの場所も分からないまま右往左往するのでは…、ぐったりと疲れてしまいます。
ゆったりしている職場であれば、長いブランクがある看護師復帰のリハビリにもなりますし、周囲にも余裕があり理解も産まれ、ちょっとした物事でも快く教えてくれるケースが多いです。
【 ブランクからの看護師の復帰☆職場選び 】
★ ですから「余裕のある」「アットホームな」職場の方が、ブランクがある看護師には復帰しやすい傾向にあります。
① クリニックなど
… クリニックは比較的のんびりしていてアットホーム、ブランクからの看護師の復帰にピッタリです。健康診断を専門としたクリニックになると、より余裕のある職場に恵まれやすくなります。
② 介護施設
… 急患や外来患者のいない介護施設は、スケジュール通りに仕事が進む点がメリットです。老人ホームなども働きやすくおすすめです。
入院病棟を設けた病院は、残業や夜勤を求められる施設も多く、家庭との両立が必要な方には、ハードルが高いかもしれません。
ただ、入院病棟がある病院への復帰が現実的なのであれば、できるだけベッドが少なく、看護師と患者の人数を確認して、余裕のある施設かどうかをチェックしてから、入職を進めてみてください。
避けたい職場
では反対に、ブランクがある看護師が職場復帰する時に、できるだけ避けたい職場とは、どのようなものでしょうか。
前項とは反対に、「緊迫した職場」「忙しい職場」です。
ブランクがある看護師の多くが、復帰に以前と同じ職場を選びがちですが、もしもこれに当てはまる職場であれば、キャリアチェンジもひとつの選択肢かもしれません。
【 ブランクからの看護師の復帰☆避けたい職場 】
① 産科や集中治療室など、緊急性のある職場
… 産科はいつ出産となるか分かりませんし、緊急事態も日々起こります。また集中治療室も様態の急変に対応しなければなりません。
② 消化器科など、患者数の多い職場
… 消化器科などの看護師になると、患者数が多く忙しくなりがちです。また、内科や小児科と違い、消化器科や循環器科などになれば、検査による慌ただしさも出てきます。
例えば助産師資格を持つ看護師になると、産科が馴染みもありますし、復帰しやすく感じますが、いざ復帰してみると、家庭との両立が取れずに、悩むケースも見受けられます。
この他にも救命病棟などは、重症で緊急の患者様が日常的に多く運び込まれますので、勤務時間はもちろん、精神的にも家庭との両立には、相当の精神力が必要です。
ブランクのある看護師が忙しい職場に復帰するケースも同じで、物理的に(時間的に)、仕事をこなすことは出来ても、家に帰ってくるとくたくた…、最後にはどちらかを選択しなければならない事態に陥りかねません。
後々は、以前の職場への復帰を目標にするとしても、最初はゆとりのある職場から、少しずつ体を慣らし環境を慣らしながら、本格的に復帰した方が良さそうです。
「プリセプター」に注目
あまりに長いブランクがあると、看護師としては復帰するにも、果たして以前のような腕や知識があるのか…、漠然と不安がありますよね。
このようなケースでは、中途採用でもキチンとした新人研修制度があったり、先輩看護師がピッタリとくっついて、仕事内容を指導してくれる制度を設けた病院や施設を選ぶと安心です。
【 ブランクからの看護師の復帰☆プリセプター 】
★ 新しいスタッフにピッタリとくっ付いて、指導してくれる担当者を、今では「プリセプター」と言い、この指導制度は「PNS」と呼びます。
・ 「PNS」は「パートナーシップ ナーシング システム」の頭文字を取った言葉で、文字通り「パートナー」が手取り足取り教えてくれるので、ブランクのある看護師の職場復帰には最適です。
今ではこのPNSを多くの病院や施設で取り入れるようになりました。求人情報を確認する時には、「PNSを採用しているのかどうか」をチェックしてみるのも、不安解消になります。
復職前に受けられる研修
以上のようなポイントを求人情報でチェックすれば、ブランクに不安を持つ看護師でも、職場復帰への敷居が格段に低くなりますよね。
これに看護師転職サイトから、看護師専門の転職エージェントへ登録して、一緒に転職活動を並走してくれる担当キャリアコンサルタントが付けば、より意欲が湧いてきます。
ただ、それでも不安に感じる場合には、事前にブランクのある看護師の復帰前に受けられる、看護協会の研修制度を受けてみてはいかがでしょうか。
【 ブランクからの看護師の復帰☆「復職支援制度」 】
★ 看護協会ですので自治体によって違いますが、基本的に無料な上に、自治体によっては交通費なども出してくれます。
・ 採血や注射、診療所での実習の他、医療講義もある上、研修を終えるとキャリアカウンセラーに相談することもできて心強いです。
※ ただし、「離職中」であることが条件です。なかには以前の職場に在籍していたり、離職票を出していない方もいるので、注意をしてください。
詳しくは別記事「ブランクから看護師が復帰☆嬉しい復帰支援制度を活用」でお伝えします。
いかがでしたでしょうか、今日はブランクがあり不安な看護師が、職場復帰のストレスを少しでも軽減するために、役立つ職場選びや準備の知識をお伝えしました。
長いブランクがあるからこそ!看護師としては復帰当初からスタートダッシュを掛けたいところですが、命も預かる職場だけに、プレッシャーが掛かります。
ブランクを埋めることへ意識を集中すると、突然疲れが噴出して、退職してしまう事例も数多くありますので、「いかに長く続けるか…」に注意しながら、ゆったりとブランクを解消してみてはいかがでしょうか。
まとめ
看護師の復帰での職場選びのポイント
・ムリのない勤務形態を選ぶ
・ゆとりのある職場を選ぶ
・クリニックや介護施設はゆとりがある
・産科や集中治療室など緊急性のある職場は避ける
・消化器科など忙しい職場は避ける
・PNSを採用している職場は心強い
・復職前に復職支援制度の研修を受けてみる
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