忙しい看護師の転職では「他業種へ行きたい!」と希望する方も多いですよね。
今、医療業界では人手が足りず、大学病院を中心にして、看護師はもちろん、医師でもハードワークがたたってしまう方は少なくありません。
そんななか、「ワークライフバランス(仕事と暮らしのバランス)」を求め、看護師が転職を決める例は多く、他業種へのキャリアチェンジも頷けます。
そこで今日は、看護師の転職で他業種へ行きたい時に役立つ、キャリアチェンジを果たした先輩から聞いた、人気職種を5つ、お伝えします。
看護師転職で他業種へ行きたい!
人気5つの職種
看護師資格が生きて、夜勤のない職種
看護師の転職理由の筆頭が「ハードワーク」「拘束時間」です。慢性的な人材不足により、なかには看護師や医師に驚くほどの労働を強いる病院の意味合いで、「ブラック病院」などの言葉も出ました。
なかでも看護師が嫌がるのが、病室のある病院には欠かすことのできない「夜勤」ではないでしょうか。アンケートでも「夜勤」を理由とする声は多いです。
そんななか、看護師が転職で他業種を求めるのは、当然かもしれません。…ならば、看護師資格を生かしながらも、「夜勤なし」が実現すれば、それは嬉しい職場ですよね。
【 看護師転職で人気の他業種☆夜勤なし 】
① 保育園の看護師
…保育園に常勤して、子ども達のケガや病気の対応もしますが、保護者や子どもと話したり手紙を出して、感染症などの病気を未然に防ぐ役割の方が大きいです。
看護師資格があれば、一般的には保育士の資格は必要ありません。ただし、看護師時代と比べると、収入は下がる傾向にあります。
② 治験コーディネーター
…新薬の開発で行われる「治験」をサポートする仕事です。直接治験に関わると言うよりは、製薬会社と病院、治験者を繋ぐ(コーディネート)役割を果たします。
治験なので急な出勤もなく、平日のみで夜勤もありません。ただ、この仕事も後々は高収入も期待できる職種ながら、最初は看護師時代よりも給与は下がりがちです。
①の保育園の看護師は、園によって勤務形態はさまざまです。9時~18時の平日と決まっている施設もありますが、保育園なのでシフト制を採用している施設も多いため、応募の際には注意をして確認してください。
②の治験コーディネーターは、看護師資格も知識や経験も生かすことができるものの、行う仕事は未経験の事柄が多いため、最初の給与は前職を下回る可能性は否めません。
ただ、この業界で仕事を覚えて一人前になれば、給与も上がりやすい業種です。
看護師資格が生きて、収入も期待できる職種
夜勤がなく平日出勤、土日をゆっくり休むことができれば嬉しいですが、収入が下回るとなれば、少し不安も起きますよね。
そもそも看護師は高収入も多く、転職で他業種を目指すとなると、なかなかそれを上回る職種には出会いにくいです。
ただ、看護師資格を生かし転職するなら、他業種と言っても「隣接業種」で高収入を目指すことはできます。
【 看護師転職で人気の他業種☆夜勤なし高収入 】
① フィールドナース
…転職先は製薬会社・医療メーカーで、医療機器や薬などの営業サポートですが、「看護師資格」を持った知識ある人しかなれません。
そのために看護師資格を持つ人材は重宝され、収入アップも期待できますが、年間を通した求人数は少ないです。
② 美容クリニックに勤務
…同じ医療業界でも美容クリニックであれば、夜勤がなく高収入も目指すことができます。休みも取れ、夜勤もありません。
看護師の美容クリニック専門の看護師転職サイトもありますが、多くのクリニックのなかには、給与は高いもののノルマがあるものも多いです。
ノルマに苦手意識がある方であれば、この点を注意して求人情報をチェックすることをおすすめします。
プラスαの資格取得で実現する職種
少し先々まで見据え、看護師が計画的な転職をすれば、他業種への転職も、より現実的です。
職種によってはワークライフバランスも満たしながら、安定した暮らしを実現できます。
【 看護師転職☆他業種へ導く「資格」 】
① 保健師
…保健師になると勤務先は保健所・保健センターなどになるので、平日出勤(日勤)が一般的です。国家資格が必要なので、保健師養成学校に通って取得します。
② ケアマネージャー
…高齢化社会の今、需要が高いケアマネージャーは、介護サービスプログラムを、介護を受ける家族の希望を傾聴しながら、共に組み立てるなどの仕事内容です。
ケアマネージャーは介護の現場ではないので、平日出勤(日勤)、土日祝日休みの施設がほとんどです。
「介護業界もハードワークでは?」との不安も聞きますが、ケアマネージャーの場合は現場勤務ではありません。介護のためのプログラムを組み立てるため、出勤時間は安定している施設が多いです。
また①の保健師の場合、その平均年収は530万円と言われます。最も高い収入が期待できる職種は「行政保健師(地方公務員)」ではないでしょうか。保健所や保険センターに勤務します。
続いて学校の保健師で、いわゆる「保健の先生」ですね。企業の医務室などで働く場合には、民間企業ですので、勤務先によって異なります。
全くの異業種へ挑戦!未経験からできる職種
看護師が転職で全くの他業種へ飛び込むとなれば、どうしても未経験ですから、収入は下回る可能性は否めません。
ただし、最初は未経験で収入が下回っても、その業界が高収入を見込めるなら、日々の切磋琢磨により収入アップも期待できます。
【 看護師転職で他業種へ☆0からの人気職種 】
① 一般事務
…一般事務は未経験からの受け入れは寛容なうえ、現場でさまざまな物事に対処してきた看護師は、一般事務へ転職しても対応力が抜群で、先方からも評価が高いです。
② 接客業
…こちらも患者様とのさまざまな対応を経験してきた、看護師のコミュニケーション能力が評価されます。飲食をはじめ、アパレル業界への転職も多いです。
一般事務や接客業、どちらも看護師時代ほどのキツさや緊張感はありませんが、その分、前述したように収入面では未経験からのスタートになります。
それでも、看護師転職で他業種のなかでも人気が高い職種なので、コミュニケーションが楽しかったり、ワークライフバランスがベストな状態であったりと…、何らかのメリットがあるはずです。
看護師資格が生きて、毎日が新鮮な職種
最後に、患者様をケアする看護師の仕事は楽しいものの、「同じ職場でずっと働き続けるのは、マンネリ化してつまらない!」などの理由もあります。
この他にも、子育てとの両立ができない…、などもありますよね。そんな時には、毎日が新しく新鮮な仕事を選んでみてはいかがでしょうか。
【 看護師転職で他業種へ☆毎日が新鮮な職場 】
① イベントナースやツアーナース
…「イベントナース」は、マラソン大会などのイベントで現場で待機し、選手にアクシデントがあった場合に応急処置などの対応をする仕事です。
…「ツアーナース」は、団体旅行などに同行して、参加者の体調不良やアクシデント時に対応する役割を果たします。
② 応援ナース
…派遣型看護師の単発版です。単発も請け負う看護師派遣会社に所属して、「その日、その期間だけ人手が足りない…」と言う病院や施設の要請に応えて出向きます。
※看護師転職では他業種ではありませんが、働き方が変わります。
③ 海外ナース
…最近では「海外で活躍したい!」と望む看護師も転職で増えました。他業種と言うよりは「他地域」ですが、国際海外協力隊などを利用する看護師も多いです。
このような日々職場が変わる業務形態であれば、看護師派遣や単発仕事の案件に強い、看護師転職サイトを選ぶと進展が期待できます。
エージェントに登録するだけではなく、面談で看護師派遣として登録すれば、その派遣会社(エージェント)に所属するので、福利厚生や給与形態なども、最初に詳しくチェックしておくと安心です。
いかがでしたでしょうか、今日は看護師が転職で他業種へ行きたい時、人気が高い職種や、希望や条件を満たした、隣接業種をいくつかお伝えしました。
看護師が転職で他業種を選ぶ際、この他に人気が高い職種は介護業界です。「ケアマネージャー」が最もワークライフバランスから見ると、安定していますが、これ以外の職種でも、病院ほど不規則ではない施設も多いです。
例えば、老人ホームなどの施設になれば24時間誰かが勤務しなければなりませんが、日中のみ預かるディケア施設であれば、日勤・土日祝日は休みのケースが多くなります。
その上、ケースによっては看護師以上に需要が高い業種になっていますから、看護師資格を持ち、看護師経験がある人材ともなれば、引く手あまたではないでしょうか。
ただし、看護師が転職でせっかく他業種を選ぶのなら、「なぜ看護師の仕事から離れたいのか…」を整理して、同じことにならないよう、その問題がクリアできる職種を選んでみてください。
まとめ
看護師のキャリアチェンジで人気の職種
・夜勤のない学校の看護師
・給与が高い製薬会社(治験コーディネーター)
・営業サポートのフィールドナース
・給与が高い美容クリニック
・資格を取って保健師
・資格を取ってケアマネージャー
・未経験から一般事務
・未経験から接客業
・イベントナースやツアーナース
・派遣で単発の応援ナース
・NGOなど海外で活躍する海外ナース