ブランクが長いと、看護師として職場復帰をしようと思っても、現役時代のような働きが出来るのか…、不安な方も多いですよね。
人手不足に悩む現在の医療業界では、医師はもちろん看護師も引く手あまた…、希望職種によって違いはあるものの、求人案件は常に数多く出ています。
一方で看護師資格を持ちながら働いていない「潜在看護師」は、70万人以上!どれだけの人が看護師資格を活用していないのかが分かりますよね。
そこで今日は、ブランクのある看護師が復帰するために役立つ、「復帰支援制度」についてお伝えします。
ブランクから看護師が復帰☆
嬉しい復帰支援制度を活用
「復帰支援制度」とは
ブランクのある看護師を対象とした「復帰支援制度」は、看護協会の主催で行われる、職場復帰に必要な技術や知識を復習するための制度(講座)です。
そのために細かな部分は自治体によって違いがありますが、対象者は看護師や准看護師資格を持つ、現在現場から離れている「離職者」の他、保健師や助産師も含まれます。
また各自治体で開催するために、入職を希望しているエリアの自治体で行っている講座を受けてください。
某市の一例から、講座内容をお伝えしていきますね。
【 ブランクからの看護師復帰☆復帰支援制度の内容 】
★ 復帰支援制度はナースセンターや、某全国的な通信教育部門も持つ民間企業などで行っています。
・ 最も多い流れとしては、看護協会が看護師の就職を応援するための施設「ナースセンター」を通した申し込みが多いです。
ナースセンター(一部「ナースプラザ」)は、各都道府県に置かれているために、自分が住むエリアのナースセンターで相談をしてください。
ブランクのある看護師を対象とした「復帰支援制度」も、多くが自治体主催です。
【 ブランクからの看護師復帰☆復帰支援制度受講の条件 】
① 看護師や准看護師、助産師、保健師の資格を持つ人々
② 今は「離職」の状態にある
③ 主催する都道府県内での就業活動をしている
…以上で申し込みができますが、自治体のナースセンターで行いますので、受講の際にはナースバンクに登録しなければなりません。
ナースセンターのサイト上で登録できますし、もしも登録していなければ、受講当日に案内をしてくれますが、事前に入っておくと安心です。
看護協会が主催するこの復帰支援制度の魅力は、無料で受けられるだけではなく、さまざまにあります。
【 ブランクからの看護師復帰☆復帰支援制度の魅力 】
① 受講費が無料!(なかには交通費や研修中の保険料を出してくれる自治体も多いです。)
② 自治体によっては「不安の度合い」によって、いくつかのレベルの研修講座を設けています。
※ 一例では…、
・ 学校で模擬病棟などを利用して受ける講座
・ 数日間、実際の現場で体験をしながら受ける講座
・ 長期間、実際の現場でじっくりと研修を受ける講座
などなど、選べるいくつかの復帰支援制度を設けている自治体がありました。
③ 子育て中に受講をする場合には、保育付き講座を設けている自治体も多いです。
④ 何度でも受講をすることができます。
※ ただし、某自治体を一例とした場合、年内の受講であれば「上位講座」なら「一年に二回まで」受講可能です。
⑤ 受講後に個別の相談を受け付けている自治体がほとんどなので、これからの就業相談が出来るほか、求人案件の提案を受けることもできます。
そもそも「ナースセンター」が看護協会が主催している、看護師の転職支援センターなので、ブランクのある看護師の復帰には、とても頼りになる存在です。
復帰支援制度の内容
前項でお伝えしたように「復帰支援制度」とひと口に行っても、それぞれの都道府県で開催をしていますし、講座内容もさまざまにあるので、一概には言えません。
けれども、充実した内容の講座を受けてみると、実習から体験まで、ブランクがあっても看護師復帰前に、カンが戻るのではないか…、と期待できる内容です。
【 ブランクからの看護師復帰☆復帰支援制度の内容 】
★ さまざまな講座があるので、某市の一講座を一例として挙げてみます。
《 技術面 》
① 医療機器(デモ機など)を利用した、採血や注射の体験
② ME機器(輸血ポンプや心電図など)の体験
③ 専用シュミレーターで行う、吸引や経管栄養導入
《 看護師のパソコン講習 》
④ 電子カルテの扱い方
⑤ 看護支援システムの扱い方
《 臨床実習 》
⑥ 病棟実習
⑦ 訪問看護ステーションでの実習
…などなどの他、バイタルサインや心配蘇生術、車いすなどの取り扱いまで、さまざまな実習や講義が行われていました。
ひとつの自治体でも、初級~上級講座まで、複数の講座を用意しているケースが多いので、カリキュラムを確認して応募してみてはいかがでしょうか。
復帰支援制度を受ける際の注意点
このような復帰支援制度は、ブランクがある看護師の職場復帰には、とても心強い制度ですが、ひとつだけ注意点があります。
それはあくまでも看護師から「離職」していて、現在就職活動を行っている人々が対象、と言うことです。
実は2015年10月に、離職した看護師はナースセンターまで届け出をしなけれなならない…、と言う新しい法律ができました。
ただこの改正は最近のことなので、5年以上のブランクがある看護師は、ナースセンターに届け出ていない方も多いです。
また、前職の職場に在籍している看護師さんもいらっしゃいます。
【 ブランクから看護師復帰☆ナースセンターへ離職の届出 】
★ 離職の届け出は看護師等の届出サイト「とどけるん」で、手続きができます。
・ サイトで上手く届け出が出来ない場合は、都道府県のナースセンターでも届け出可能です。
少し面倒な気もしますが、もともとブランクのある看護師含め、スムーズな職場復帰をサポートするためにできた法改正(看護師等の人材確保の促進に関する法律)なので、他にもさまざまな恩恵があります。
例えば求人情報の開示や、復帰を果たした先輩看護師の口コミやアドバイス情報、さまざまな雇用形態や働き方、職場の提案の他、ナースセンターによってはキャリアカウンセラーへの相談窓口もあるので便利です。
看護師の復帰に心強い、看護師転職サイト
ブランクのある看護師の復帰には、前述したナースセンターも心強い存在ですが、併せて民間の看護師専門の転職エージェントへ登録しておくと、よりスムーズです。
看護師転職エージェントの多くが、看護師専用の転職情報サイトを運営していますので、ここから無料で登録ができます。
今では大手からエリア特化型まで、数多くの看護師転職エージェントがありますので、特徴の違う複数のエージェントに登録してみてはいかがでしょうか。
【 ブランクから看護師復帰★転職エージェント 】
★ こちらも登録をすることで、担当キャリアコンサルタントが付き、希望を伝えることで数多くの求人情報から、適した案件を探して提案などをしてくれます。
・ また、単発や派遣専門の転職エージェントも見受けます。家庭との両立を不安に思う方であれば、まずは単発や派遣から試してみて、徐々に慣らしていっても、良いかもしれません。
看護師専門の転職エージェントについては別記事「看護師転職サイトがおすすめ!賢く活用5つの魅力」や「看護師転職サイトを見極める☆選ぶ5つの注意点」などでもお伝えしていますので、コチラも併せてご参照ください。
いかがでしたでしょうか、今日はブランクのある看護師の職場復帰に心強い、主にナースセンターが開催することの多い「復帰支援制度」についてお伝えしました。
看護師が復帰する時に注意したい就職活動のポイントも、別記事「ブランクがある看護師の安心復帰☆職場選びのポイント」にて詳しくお伝えしていますので、コチラも立ち寄ってみてはいかがでしょうか(*^_^*)
看護協会のナースセンターは、復帰支援制度の他にも、就職相談窓口もあり、ブランクのある看護師の職場復帰にはとても心強い存在です。またこれらのサービスが無料で受けられる点は、大きなポイントではないでしょうか。
ただ、ナースセンターの求人情報だけでは、情報量が少なく感じる看護師も少なくありません。
ブランクのある看護師のスムーズな職場復帰に関しても、別記事「ブランクがある看護師の安心復帰☆職場選びのポイント」にて詳しく説明しています。
賢く民間の転職エージェント(看護師転職サイト)なども利用して、平行しながら、家族からの理解も得て、職場復帰を目指してみてください。
まとめ
看護師の「復帰支援制度」とは
・現場復帰に役立つ技術や知識を復習する講座
・ナースセンター窓口で相談してみる
・基本無料で交通費が出ることも多い
・保育付き講座もあり、子どもも預けられる
・実践や現場体験で復帰後に役立つ内容が多い
・講座を受けた後は就業相談もできる
・「離職届け」を出していなければならない