2020/1/1 看護師の転職
ハードワークに疲れた看護師転職☆余裕ある病院の選び方
ハードワークに疲れた看護師が転職をするケースはとても多いですよね。慢性的な人手不足に悩む医療業界では、ハードワークに悩む看護師の転職相談は日常茶飯事です。
…ただ、それだけハードな職場が多いことも忘れてはなりません。せっかく意を決して転職したのに、新しい職場でも夜勤に残業に…、と、自分の暮らしを犠牲にするようでは、元も子もないですよね。
そこで今回は、ハードワークに疲れた看護師の転職活動で、同じことを繰り返さないようにチェックしたい、比較的残業や夜勤のない(少ない)職場の選び方や、チェック項目をお伝えします。
ハードワークに疲れた看護師転職☆
余裕ある病院の選び方
ハードワークになりがちな病院
ハードワークになる看護師の職場は、多くが残業や夜勤が多く、少人数で回しているために休みに融通が利かないような環境ですよね。
ですからハードワークに疲れて看護師が転職を志すのなら、急な残業や夜勤が起こりにくい職場探しをしなければなりません。
【 ハードワークを避ける看護師転職のポイント① 】
★ 反対に考えると、急患が多発する現場や少人数で回している職場は避けます。具体的に挙げてみると、下記のような職場は避けると安心です。
・ 救急病棟、急患が多い病棟
・ 急な病状の変化が予測できる病棟
・ 常に求人募集を出している病院
・ ベッド数が多い病院
・ 胃腸科
・ 産科
…などなどです。
救急病棟は当然ながら、急患に対応する課なので、いつでも緊迫した状態のなか、対応しなければなりません。残業や夜勤も日常茶飯事になりがちです。
産科もいつ子どもが産まれるか分からないため、時間の自由は妨げられがちですが、病院によっては多くのスタッフがいて交代制度が行き届いている職場もあります。
ベッド数が多い病院では、ベッド数とスタッフのバランスは確認しておいた方が良いかもしれません。入院している患者が大勢いると言うことは、それだけ緊急対応や夜勤、残業の可能性も増えます。
胃腸科については常に患者が集まる科で、忙しい病院が多いためです。
また、常に求人募集をしている病院は、最小限のスタッフで現場を回していることが多いため注意をしてください。スタッフが辞める比率が高い職場…、と言うことも考えられます。
スケジュールで判断する
ハードワークを避ける看護師転職では、見学時に希望転職先のスケジュールなどまで確認すると、その職場の忙しさを事前に予測することはできます。
なかにはHPで確認できるものもあるので、まだ応募していない検討時からチェックできる部分はチェックしておくと安心です。
【 ハードワークを避ける看護師転職のポイント② 】
★ スケジュールのチェックでは、下記のような部分を確認してください。
・ 勉強会や研修会の頻度
・ 2交代制か3交代制かの確認
・ 看護基準に余裕があるかどうかをチェック
・ 現職看護師の年間休日日数を見る
…などなどがあります。
現在、厚生労働省の就労条件総合調査の結果(平成30年度)を見てみると、全国的な医療や福祉施設の年間休日日数は平均して111日間です。理想を言えば120日以上の休みが取りたいところではないでしょうか。
また、看護基準(※)を確認することで現場スタッフと患者数のバランスをチェックできるので、発熱など急な休みに対応できる職場かどうかまで判断できます。
(※)「看護基準」とは、入院患者数とスタッフの人数比率で、10:1にもなっていれば、余裕ある職場と言えます。(平均的には7:1くらいでしょうか)
勉強会や研修会の頻度については、多い方が注意が必要と考えてください。勉強会や研修会が多いほど現場スタッフの人数は削られて、負担が増えますし、勉強会や研修会のなかには時間外も多いです。
それでも残業代を申請できれば良いのですが、勉強会や研修会を仕事の枠組みと捉えるかどうかは曖昧なため、残業申請がしにくい職場も多く見受けます。
2交代制か3交代制か
ハードワークで看護師が転職をする時、「どのような勤務形態が向いているか」は、自分で分析をしておいてください。
一般的な病院では2交代制、もしくは3交代制の勤務形態を取っていますよね。ただ、どちらの形態が良いかについては、アンケート調査を取っても、千差万別で考え方、感じ方はそれぞれです。
下記にそれぞれの勤務形態のメリットデメリットを整理したので、「自分がどちらに向いているか」を判断してみてはいかがでしょうか。
【 ハードワークを避ける看護師転職のポイント③ 】
① 2交代制 … 一般的な例では日勤(8時半~17時)と夜勤(16時半~9時)の勤務で、30分は引き継ぎ時間です。
《 メリット 》 次の勤務までしっかりとまとまった休みを取ることができます。
《 デメリット 》 夜勤の勤務時間が長いので、疲れやすいです。
② 3交代制 … 一般的な例では日勤(8時半~17時)と準夜勤(16時半~午前1時)、深夜勤(午前0時半~9時)の3パターンの勤務です。
《 メリット 》 夜勤の勤務時間が短いため、勤務時の負担は少なくなります。
《 デメリット 》 2パターンの夜勤があるため、一か月の夜勤回数が多いです。また、3パターンのシフトの組み合わせによっては、次の勤務時間までが短くなり、ゆっくり休めません。
最近では、この2交代制と3交代制を双方取り入れたような勤務形態も増えました。
現場の様子で見極める
ハードワークが原因で看護師が転職をするのなら、転職希望先の職場は必ず見学をしてください。
ブラック病院(オーバーワークを強要するような病院)はもちろん、ハードワークを経験しているなら、現場を見て感じることはあるはずです。
【 ハードワークを避ける看護師転職のポイント④ 】
★ 現場では新人看護師の割合や病棟の様子を、入職後の自分を想像しながらチェックすると思わぬことに気づくかもしれません。
・ 新人看護師が多い
・ 廊下や病棟の掃除が行き届いているかどうか
…などなどです。
もちろん、働いている看護師の様子もチェックしてください。急患が多かったり、少人数で回していれば、それだけ看護師の動きに余裕はないはずです。
新人看護師が多い職場では、前述したように職場を去る人間も多い可能性があることがひとつと、もう一点、新人看護師への指導や研修に手間暇が掛かるため、それだけ人員も削られる心配があります。
即戦力にならず指導が必要な新人看護師が多い職場では、前述した患者とスタッフの人数の割合「看護基準」も参考になりません。
また、廊下や病棟の掃除が行き届いていない職場と言うことは、それだけスタッフに時間の余裕がない病棟の可能性があります。
余裕が持てる科を希望する
ハードワークが原因で看護師が転職するのなら、敢えて患者数が少ない、もしくは急患や急変の可能性がほとんどない科を希望するのも良いかもしれません。
ここで注目したいのが、家庭や育児との両立をしなければならない、ママさん看護師に人気の職場です。
【 ハードワークを避ける看護師転職のポイント⑤ 】
★ ママさん看護師に人気の職場の特徴は、①残業がほとんどない②夜勤が少ない③急患や急変による対応がほとんどない、などが挙げられます。
・ 回復期リハビリテーション病棟
・ 人工透析内科
・ 慢性期病棟
…などなどが人気です。
一見して分かるように、これらの職場では計画的に入院・退院をする患者が多いために、スタッフも前もって予測できるため、余裕のある対応ができます。
慢性期病棟や人工透析内科では、長期入院中の患者も多いですが、長期的なのでじっくりと対応するケースが多いために、急な残業は求められにくいです。
この他にも生死に関わる診察が少なく、急な対応はまずないため、残業がほとんどない皮膚科や、健康な人々を対象として、予約制で進める健診センターも人気があります。
いかがでしたでしょうか、今日はハードワークに疲れて看護師が転職したい時、同じ経験を繰り返すことのないよう注意したい、職場選びのポイントをお伝えしました。
この他にも最後の項でお伝えしたように、ワークライフバランス(仕事と私生活のバランス)が不可欠なママさん看護師に人気の職場としては、クリニックなどもあります。
ただし、地域によってはクリニックに必要なスタッフ数も少ないため、求人募集件数も少ないかもしれません。
精神科なども残業が比較的すくない職場ですが、心を扱う職場だけに精神的な負担が大きいと言う声もあり、他の職場とは違った心にまつわる専門的な資格や知識も必要です。
まとめ
ハードワークにならない職場の選び方
・急患や急変の少ない職場
・ベッド数の多い職場は避ける
・胃腸科や産科は避ける
・常に求人募集を行っている職場は避ける
・看護師基準をチェックする
・スケジュールをチェックする
・自分にあった勤務形態を見極める
・新人看護師が多い職場は避ける
・掃除が行き届いていない職場は避ける
・回復期リハビリテーション科・人工透析科などはおすすめ
・皮膚科なども良い
・クリニックなどへの転職も一案
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